狼青年は嘘をつく
Story

狼と人間の間に生まれた獣人、ラウルは幼い頃森に捨てられ、それからは一人で暮らしていた。
人々から「化物」と蔑まれ、森の魔物の仲間にもなれず、ラウルはどちらにも属すことができず孤独だった。

そんなある日、18歳になったラウルはディックという青年と、幼い少女フェリシアに出会う。
化物である自分を怖がらず、気さくに笑いかけてくるディック達に、ラウルは戸惑いを隠せない。
人間の温かみに触れて少しずつ心を開き始めたラウルだったが、不意に彼の嗅覚が血なまぐさい臭いを捉える。

全身の毛を逆立てて唸るラウル。
彼が見つめるその先には――





Caracter
ラウル(男/18歳)
『オレは!わんわんじゃない!!!』
狼と人間のハーフ。 幼い頃に森に捨てられ、それからは森の奥深くで生活している。
長い間人々から虐げられてきた為、自分のことを「化物」だと思い込むようになる。

ケンカっ早くて言葉遣いも荒いが、それは他人を遠ざけるため。
本来は人の痛みをよく知る優しい心の持ち主。
褒められたりからかわれたりすると、顔を真っ赤にして憎まれ口を叩く一面も。
一度落ち込んでしまうと中々立ち直れないのが玉にキズ。


フェリシアとディックに心を開いてからは、言葉遣いも少しずつ柔らかくなっていく。
フェリシア(女/2歳)
『わんわん!だっこ!!』
森の草むらで眠っていたところをラウルとディックに保護される。
なぜ森にいたのか、両親はどこにいるのかなど、謎の多い少女。

天真爛漫で、誰にでもすぐ懐く。
まだ言葉が上手く喋れず、ラウルのことを「わんわん」と呼んでいる。
ディック・グリーンマン(男/16歳)
『…何だかちょっとやばい感じ?』
森外れの村に住んでいる青年。
薬草や木の実の採取に気をとられて、森の奥へ入り込んでしまう。

楽天的で、難しいことは考えずにほいほい行動する。
だが一度「やる」と決めたことは意地でもやり通す、という芯の強い一面もある。

ラウルをからかうのが好き。
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© 2011 QuiLt ( Ryuujin Sora , Yu-ki , Nanahosi , Yuuki Momen , Hayase , Suikazura Aoi )